2012.03.11 15:25

東日本大震災から丸1年。
自分があの日あの時何をしていたのか。
いまでも昨日のことのように思い出されます。

でもいつかは記憶が曖昧になってしまうかもしれない…
思い出せるうちに、1年前のキオクをこの場所に書いておこうと思います。
被災地の方々に比べたら、私の経験なんて全然大変なことじゃありません。
東京で、自宅で、東日本大震災に遭遇した一つの記録として、書かせてください。

**********

2011年3月11日 金曜日。
1年後の今日と同じような、麗らかな日差しが注ぐ日だった。
私にとっては、仕事がない平日。

11:00過ぎに家を出て、近所の整形外科→カーブスで運動→ショッピングセンターで買い物→帰り道にあるカフェで休憩
…という普段通りの行動をして、13:30頃帰宅。

居間でテレビを見ながら軽く昼食をとる。
その日は石原慎太郎東京都知事が都知事選挙に出馬すると宣言したニュースが話題になっていた。
ダンナに「石原慎太郎、都知事選出るって」とメールしたりして。

14:00前、テレビでは「ミヤネ屋」が始まった。
PCを起ち上げ、テレビを横目で見ながらメールチェックやポイントサイトの巡回、「ベジモン農場」というゆる~いオンラインゲームなどをやっていた。
傍らでは、猫のユズがチョロチョロしていた。

そして…14:46。
ズズズっといやな揺れを感じた。
2日ほど前にも地震があったばかり。これは大きいのが来るかも、と思い、テーブル下に潜った。
ユズが狼狽して私の目の前を横切った。
「ユズ、こっちへおいで」と呼んだけど行ってしまった。
直後-
いままで体験しことのない、とてつもない揺れに襲われ「あ~っ!?」と叫びとも驚きともつかない声を上げてしまった。
家中のあちこちからガシャン、バタンと何かがぶつかったり落下する音がする。
私はなすすべもなくテーブル下で揺れに耐えるしかなかった。

大きい揺れが収まった。
我が家はマンションの中高層階にあるので、ゆら~ん、ゆら~んとまだ揺れの余韻が残っていた。
私はテーブル下から這い出し、「ユズ~!ユズ~!」と呼びながら家中を探してまわった。
すべての部屋やキッチンで物が落下し、足の踏み場もない状況だった。
寝室では、テレビを乗せてあるチェスト付きの棚が斜めに50cmくらい前にせり出していた。
幸いにして倒れていなかった。
ドレッサーも同じようにせり出していたけれど、やはり倒れていなかった。

家を回っている間、何度か大きな余震に見舞われてテーブル下に潜った。

ユズの姿は見つからなかったけれど、驚いてどこか隅に隠れていると信じ、いったん居間へ戻った。
気がつけばテレビは報道特別番組に切り替わっていた。
アナウンサーがヘルメットをかぶった姿でしきりに地震の一報を報じていた。
フジテレビにチャンネルを変えると、安藤優子さんがやはりヘルメットをかぶって報道していた。
しばし呆然として、ソファーにへたりこんでテレビを見る。
震源地や各地の震度の情報が入る。東京は震度5強。そして東北では震度7という地域も!
画面右側には大津波警報発令を示す日本地図が表示されていた。

家族、ダンナの実家、自分の実家へ電話をかけるがモチロン通じない。
固定電話、携帯電話すべてダメ。
とりあえず全員に携帯からメールを送った。
ダンナにはPCからもメールを送った。停電しなかったのでPCが使えてよかった。
水も普通に使える。ガスは緊急装置が働いて停止した模様。

テレビが「お台場方面で火災発生」を報じた。
ベランダに出てみると、遠くお台場の方向に確かに黒煙が上がっている。
一人で不安に思っていると、隣家のベランダからガタっと音が聞こえた。
失礼だとは思いながらも「Sさん?」と声をかけながらベランダ越しに隣家を覗くと…
お隣のご主人が普通に洗濯物を取り込みながら「おっ!」と明るく応じてくれた。
その、いつもと変わらないご主人の顔を見て、一気に緊張が解けた。
お隣はたまたま家族全員家にいて、みんな無事だと言う。
私が一人で家に居る事を知ると「怖かったらウチへおいで」と言ってくれた。
まだダンナや実家と連絡が取れていなかったので自宅に居る事にしたけれど、お隣さんのおかげで少し安心出来た。
お台場の火災は建設中のビルの屋上で建材が発火したくらいで済んだ。大事に至らなくてよかった。

少ししてダンナからPCに返事が届いた。ダンナが居た場所は震度6弱だった。でも全然無事。
その後、両実家からもメールが届いて全員無事が確認出来た。一安心。

再びユズを探しに行くが見つからず。
もしや?と思い、寝室でよくユズが潜り込む、ベッドと壁の隙間を覗いたら…隙間にピッタリはまり込んでプルプル震えているユズを発見!
この隙間はホコリも多くて、ユズが入るといつも怒って引っ張り出す場所。
でも安全な場所ではある。よくぞココに逃げ込んだものだ。野生の勘かしら?
引っ張り出そうとしたら嫌がったので、そのままにしておいた。
無事が確認出来たからヨシとしよう。

その日は、昔の同僚女子4人で、遅い新年会を開催する予定だった。
お店の予約もしてあった。
2人は職場で、私ともう1人は自宅でPCを使えたので、メールですみやかに安否確認と新年会延期の連絡が取れた。
お店へキャンセルの電話をしようにも電話が全然繋がらない。
その後、一人の子がナントカ電話が通じてキャンセルも無事に出来た。

自宅玄関前に出て見た。
ウチのマンションの隣はオフィスビルで、避難命令が出たのか、沢山の人たちがビルの外で不安そうに立っていた。

テレビから流れる映像はどんどん深刻さを増していく。
津波に襲われる町…現実感がわかないまま、呆然として見つめるしかなかった。

PCの前に座り、放置していた「ベジモン農場」を再開してみる。
ちょっと落ち着こうと思って始めたけれど、やっぱりこんな時のゲームは空しく感じてすぐ止めた。

たびたびの余震が少し収まったところで、家の中を片付け始めた。
物は沢山落下していたけれど、幸い倒れた家具は無く、割れた物も2個だけだった。
冷蔵庫の上に乗せてあった「横川・おぎのやの釜飯」を食べた後に取っておいた釜と、玄関に置いてあった干支の置物(しかも前年の)の2個。
本当に最小の被害だ。

片付けが一段落ついて、再びテレビに釘付けになる。

夕方になり、お隣:Sさんの奥さんが「大丈夫~?」と訪ねてきてくれた。
「ガスってどうやって復旧させるんでしたっけ?」と聞いたら、「ウチのお父さんがやってあげるわよ~」と言ってくれた。
メーターボックス内にある元栓のボタンを押せばよかっただけだった。
お隣のご主人にガスの復旧をやってもらっている間、Sさんの奥さんと一緒に、もう1軒、同じ階で仲が良いTさんの家に向かった。
Tさんの奥さんが「こわかったね~!」と半泣きで出てきた。
Tさんは小学生のお嬢さんと一緒に近所のショッピングセンターの2階で地震に遭遇したそうで。
ああいう建物は柱が少ないからか、ものすごい揺れ方をして生きた心地がしなかったとか。

Tさんが「エントランスの前、見た?」と言う。
私は1階に降りていないので「え、どうなってるの?」と聞くと「液状化してるよ」と!
そこで、SさんとTさんのお嬢さんと私の3人で1階まで降りて見に行くことにした。
ただし、エレベータは停止しているので階段で。

1階まで降りると、まずはエントランスを出たところが10cmくらい地盤沈下している…
道路まで通じる敷地内の通路もタイルが横に少しズレている部分が…
そして通路と道路の境目から液状化した砂が噴出している…
ここは埋立地だけど、古い時代の埋立だから地盤は安全だと聞いていた。それでもこんな事が起こってしまうとは。しばし呆然。

1階で古くから居る管理人さんが「いままで震度5の地震ではエレベータは止まらなかったのに、今回は止まっちゃったね。5以上あったんじゃない?」と言っていた。私もそう思っていた。
階段をえっちらおっちら登り、家に戻る。

しばらくするとダンナから携帯にSMSが届いた。
メールはなかなか届かないけれど、SMSはスグ届くようだった。
その日は車で出かけていたんだけど、まだ道路が混んでいるので、しばらく様子を見るという事だった。
一人で家に居るのは正直不安だったが、余震が続く中帰って来るのも危険だし、無理しないようにと返事を出した。

夜になったけれどお腹が空かない。気が張っていて胃が縮まっているみたいな感じがした。
少しはお腹に入れようと、食パン1枚だけ食べた。

テレビでは東北・茨城・千葉などの被災状況を繰り返し流していた。そして…福島第一原発の深刻な状況も。
ブログ仲間さんが被災地に何人かいるのが気になり、自分の現状報告もしようと思ってブログを更新した。

ユズは夜遅くなって、やっとベッドの上に出てきた。ユズも食欲がない様子。

日付が変わった頃、ダンナも無事に帰ってきた。

しばらくして、テレビをつけっぱなしにしてベッドに潜り込んだ。
眠れなかった。
テレビを見ているうちにいつの間にか眠りに落ちていった。
長い一日が終わった。
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タグ : 東日本大震災

テーマ : 東京23区 - ジャンル : 地域情報

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この記事へのコメント

あの日から一年が過ぎましたね。
私の住むところは揺れただけで何も被害が無かったけれど、
そちらは大分揺れたし大変でしたね。

一年経っても思ったようには復興が進まないので
被災者の方々も苦労されていると思いますが、
少しでも手助けが出来ればと思っています。

| もも | URL | 2012.03.15 21:56 |

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